『ビットコインは私が発明した――しかし今ではネズミ講と化してしまった』=クレイグ・ライト|Craig Wright: ‘I invented bitcoin — now it’s a Ponzi scheme’

「デジタル通貨」を発明したと主張する男は、それは投機の道具ではなく現金の後継となるはずであったと語る

訳:BSVJ

 

イーロン・マスクのテスラがデジタル通貨に15億ドルを費やし、そう遠くない将来、同社製電気自動車販売の決済手段として、ビットコインを受け入れると発信した際、ビットコイン価は48,192.14ドルへと達した。

サリーの自宅でクレイグ・ライトはため息をつく。『馬鹿げたリッチから、狂気的なリッチへ――今、この狂気によって、私の家族は計算上、世界最富裕層入りだ。』

オーストラリア出身、50歳のコンピュータ科学者ライトとその家族は、最大110万ビットコインを保有する信託の受益者である。ビットコイン価は、ニューヨークメロン銀行のビットコイン受入れ開始、JPモルガンのトレーディング表明を経て再び上昇に拍車をかけた。先週の高値47,909.33ドルに基づけば、家族の持ち分は530億ドルに上る。

一体、誰がどうやって世界最大量のビットコインを蓄積したのか。創造したのだ――。

ライトは、自身がサトシ・ナカモト、あのデジタル通貨の神秘のベールに包まれた創設者であり、20081031日の「純粋な当事者間電子キャッシュ」構想を記述した論文の著者であると主張する。

多くがライトの主張に異議を唱える。彼は決定的な証拠を提供したことがないと。『多くは、私がサトシであって欲しくないと考えている。単にそういうことなのです』とライトは言う。英裁判所は、氏をツイッターで「詐欺師」呼ばわりしたノルウェー人男性を訴えることができると判断した。

確かに氏は黎明期のビットコインに深く関与していた。「ゴールド2.0」、つまり限られた使い道しかない投機対象物に愕然とする。『デジタルゴールドは退屈だ。同論文第一章記述のマイクロペイメントこそが、我らが追い求める聖杯だ。』

ライトにとってそれは今も変わっていない。氏の探求実現を目指すロンドンのnチェーンを通じ、氏は当初の約束を果たそうとしている。

『私のビジョンはデジタルキャッシュから変わっていない』。氏は、ビットコインとデジタル記録ブロックチェーン技術を用いた使用例を開発中で、それはオーピエイト(アヘン性物質使用)の追跡から、海産物が消費者に届くまでをモニタリングするシステムにまで用いられる基盤技術である。

『私の構想を実現しようとすれば、みな、ビットコインの全てが退屈だと感じることでしょう。それは縁の下の配管役だからです』と、ライトは話す。

訳:BSVJ

Craig Wright: ‘I invented bitcoin — now it’s a Ponzi scheme’