ピアーシステムの歴史=Dr. クレイグ・ライト ビットコイン・アソシエーション|Hashing and History of Peer Systems Bitcoin Association


ピアーシステムの歴史=Dr. クレイグ・ライト
ビットコイン・アソシエーション
Hashing and History of Peer Systems
Bitcoin Association

中国語で挨拶するライト博士

訳:BSVJ
【抜粋】 ※8521117秒間(4:1218:36

■補助・助成(金)として

ビットコイン創設時、私は段階的に減額される補助金を設定しました。ブロック報酬は報酬でなく補助金です(リワードでなくサブシディ)。

それは半減します。なぜでしょうか。そうすることで、みなが何かを構築することへ取り組むようにするためです。そうしなければ、半減期ごとにお金を失うわけですから。

「新規発行量が減るから価値が上がるぞ」などといったことはまったくありません。

希少性そのものが価値を生むわけではありません。高い希少性がありながらも、大きな価値を持たないものはたくさんあります。

極めて希少性の高い化学成分があります。でもほぼ無価値のものもあります。なぜなら、実験室での使用を除いては、それを使う場がないからです。

現実的に、希少性そのものは価値ではありません。価値とは両刃の「ハサミ」のようなもので、需給関係上、需要がなければいくら供給が制限されようと何ら意味を持ちません。需給双方が必要なのです。

商品(コモディティ)であるビットコインには、それを使用したい誰かの需要が必要です。ビットコインは「情報化商品」で、その情報は他のデータベースや情報源との間で競争し、利用されることで価値が生まれるのです。

■アノニマス性とファンディング規制

非集権的、分散型(ディセントラライズド、ディストリビューテッド)と言いますが、それが何でしょう。ビットコインは最初の「プルーフオブワーク分散型暗号通貨」ではありません。

既に遠い昔のことです。最初は1996年のPペイ(ピアー・ペイ)があり、プルーフオブワーク分散型暗号通貨でした。彼らが消滅したのは、暗号化を経済分野の見地で理解していなかったからです。

その後の「ピアツーピア熱」の終盤、20012002年、eミュールやモージョーネーション(Mnet)などがありました。両者とも分散型暗号通貨システムです。クレジットシステムと呼んでいましたが、結局同じことで、最後は失敗に終わっています。

理由は、これらが分散型かそうでないか、プルーフオブワークであるかそうでないかではなく、その経済モデルにあります。共通点はみな、アノニマス性を模索したことが挙げられます。各国政府の手が届かないシステムを追い求めたのです。でも政府の手は当然届きます。

リバティーリザーブは、トランザクション数やその他の数字を見ても、ビットコイン、イーサリアム、Zキャッシュ、モネーロ、その他すべてを合わせたものより大きな存在でした。でも消滅しました。

42ヵ国です。歴史上そう頻繁に起こることではありませんが、米国、中国、英仏等、みなが合意し、リバティーリザーブを閉鎖に追いやったのです。
リバティーリザーブはディセントラライズドでした。でも今は存在せず、創設メンバーらはみな刑務所にいます。彼らの主張は「普通の通貨ではなく、暗号通貨だから国は手を出せない」でした。

裁判で、裁判官の判断は「資本支援であり、その対象がお金であれ、ゴールドであれ、米ドル、英ポンド、石油、麦、株券、仮に腕時計であっても、資本支援に変わりない」です。この時点で初めて人々は気付いたのです。

資本提供、財政支援ということは、金融諸法の適用対象範囲です。資金洗浄法の範囲です。それが暗号通貨だろうが何だろうが変わりはないのです。

訳:BSVJ


Twitter: Jan 5, 2020

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