ビットコインのビリオンダラーという節目
ジミー・ウィン with チェダー
Jimmy
with Cheddar
Bitcoin's
Billion Dollar Milestone
キャスター1: (先週は)ビットコインの強気派とってはいい週でした。月足では、6月の高値から一旦の底打ちのようであり、また水曜日にはトランザクション手数料の累積が10億ドルを超えました。
これらについて、ビットコイン・アソシエーションの初代代表理事であるジミー・ウィン氏にお話しを伺います。
ジミーさん、本日はご参加頂きましてありがとうございます。
ジミー・ウィン氏: こんにちは、ロンドンから参加します。ハッピー・ハロウィーン!
キャスター1: ハッピー・ハロウィーン!
ではまず、なぜ暗号界にとってそれほどまでに「10億ドル(1ビリオン)」という節目が重要なのでしょうか。
ジミー: 確かに聞こえとしては大きな数字ですが、よく考えてみればそれほどのことではありません。考えてみてください。ビットコインは登場から既に11年が経ちます。今日がホワイトペーパー初稿からの11周年記念になりますが、11年もの間、わずか10億ドル分のトランザクションしか行われてこなかったという裏返しでもあります。ビットコインが多くのトランザクションを生むほどには利用されてこなかったということです。
何よりもBTCのブロックサイズの上限が小さく、1MBに制限されていて、多くのトランザクションを扱うことができないことにあります。それは、ビットコインがもっと大きなブロックをもってスケーリングしなくてはならないことを表していて、例えば、我々のエコシステム、ビットコインSVではスケーリングを実証しています。
キャスター2: ジミーさん、ビットコインの「年間総トランザクション手数料」ですが、ここ数年減少傾向にあります。そうしたトレンドは継続するとお考えですか。
ジミー: ええ、BTCに関してはこの先も続くと考えています。ブロックサイズが小さいことにより、限られた量のトランザクション数しか扱うことができないためです。
暗号界が求めているソリューションは、大企業を呼び込む膨大な量のトランザクションを扱うことのできるスケーリングをどう実現させるかです。
百万単位、数十億単位のトランザクションをこなす大きなブロックでなくてはなりません。利用促進のため個々のトランザクション手数料は極わずかですが、いずれ大企業が加わることでブロック当りの手数料は飛躍的に増加します。
百万単位、数十億単位のトランザクションをこなす大きなブロックでなくてはなりません。利用促進のため個々のトランザクション手数料は極わずかですが、いずれ大企業が加わることでブロック当りの手数料は飛躍的に増加します。
キャスター1: それで、6月の高値から月足で底打ちを見せているビットコイン価格ですが、これは2020年に向けた転換点でしょうか。
ジミー: 何と申しましょう、それには二つほどの理由がると思っています。先ず、正直申しまして今のビットコイン価は単に投機的ものであると考えています。
例えば、一つは中国のプレジデント・シーによるアナウンスメント、「国を挙げてブロックチェーン・テクノロジーを推進する」というものです。それに加え、2020年5月22日に再び起こる「ブロック報酬のハーヴニング」に対し、アップトレンドに向かうという予想があります。
これまで約4年に一回、一定量付与されていたマイニング報酬が、5月22日にまた半減します。過去のハーヴニングでは、その約6ヶ月ほど前から価格上昇が起こっていて、そうした考えに捉われていることが要因なのだと思います。
ただ、これらには持続性がないと私は見ています。最終的に、そうした価値を支えるには現実的な利用普及が欠かせません。今のビットコインにはそれだけの用途がありません。少なくともBTCにおいてはそうです。
キャスター2: 中国のプレジデント・シー・ジンピンが暗号界の未来を称えるアナウンスを行ったことで、ビットコイン価が跳ね上がり、国営メディアではそうした熱狂と言いますか、まあ「合理的な熱狂」を鎮静化しようとしていますが、中国の暗号市場はどこまで信頼していいものでしょうか。
ジミー: はい、中国でブロックチェーンや暗号通貨市場はとにかく「巨大」です。例えば我々のBSVエコシステムは中国で急発展していて、成長が加速しています。それは特質的に、とにかく大きな開発コミューニティが中国に存在するからです。
私はプレジデント・シーのアナウンスを暗号通貨の決済やトレーディンではなく、ブロックチェーンにフォーカスしたものであると見ています。通貨面で中国政府は独自のものを開発中で、第一にそれを保護、推進するはずです。よってプレジデントのアナウンスメントは、大企業のブロックチェーン利用に対する推進と捉えることが重要です。要は、スケールするビジネス向け用途とアプリケーションです。
キャスター1: 大企業による利用もそうですが、今回の中国のシフトで何が起こるのでしょう。
これまでビットコインは反権威主義的な始まりが言われていたことなどで、中国ではことあるごとに、例えば隔週にでもビットコインについて何かが禁止されたといったことが報じられてきました。コインデスクなどなは、中央政府が発行するタイプの暗号通貨に警戒を呼び掛けていますし、一体何が起こっているのでしょう。
ジミー: 中国は、政府発行のデジタル通貨を決済手段として用いる準備段階にあると、シグナルを発しているのだと思います。もちろんそれには、トランザクションを含むビッグデータを利用することが、金融政策を利すると考えている面もあるでしょう。一部の批評家は、これは政府の行き過ぎた監視行為に機会を与えるものだと言うかもしれません。
ただどうでしょう、私はもっと違う見方をしていて、ブロックチェーン技術を国家発展の主軸にすることへのシグナルであると考えています。そして1月1日には新法によって、暗号技術を応用したビジネスへのサポートが始まります。
要はブロックチェーン技術が、将来的な商利用の成長、拡大をもたらす強力な推進役であることの準備へ、シグナルを発しているのだと私は見ています。
※残り1分ほどは、マイク・ザッカーバーグ氏とリブラについての話しですが、ちょうどそこから音声が途切れ途切れになってしまいましたので割愛します。
訳:BSVJ