世界を変えるビットコイン=クレイグ・ライト
コインギーク・ソウル
訳:BSVJ
みなさん、お越し頂きありがとうございます。
これまでの発展をご覧になっていると思いますが、それは海洋に落ちた一滴に過ぎません。我々はスケーリングを目指し、それに没頭してきました。これはほんのスタート部分です。
これまで、私のホワイトペイパーを理解した人はいません。それは今でも同じです。この先、あなた方は「なぜアドレスなのか、なぜノードとはそういうものなのか」を知り、ビットコインとは真にどういうものかを学ぶことになります。
最初の部分はスケーリングです。来年のジェネシスで、ビットコインは他の全てのブロックチェーンの総和を凌ぐスケーリングへと向かいます。ビットコインはスケーリングし、これからもスケーリングし続けます。
2ギガバイトが私のゴールではありません。私が目にしたいものは、ビットコインが秒あたり100億を超えるトランザクションをこなすことです。そしてそれは実現可能です。
さらに私は、ビットコインが全ての商取引のバックボーンとなることを期待しています。その理由はいたって単純で、世界が「正直さ」を求めているからです。
当初、私は各国の異なる経済を観察し、その一つである韓国経済に着目しました。わずか三世代ほどで、韓国は言わば取り残された存在から、グローバル経済の最先端へと躍進しました。
それには、過去に政府主導の推進があり、政府支援を受けることから始まっていますが、それらの産業は後に成長、自立し、さらに発展し、世界の表舞台において競争力を備え持つにいたりました。
今日、我々にはサムスンがあり、ヒュンダイがあります。さらにグローバルな鉄鋼業があり、それは英シェフィールドからその地位を奪う存在になっています。より良いものを製造し、競争に打ち勝ったのです。そしてこうしたことが実現した背景には、「助成制度・補助金」の廃止がありました。
ビットコインも補助金を失います。各ノードやビジネスは競争を余儀なくされ、手数料で稼ぐモデルへと切り替わってゆきます。
一手数料は小さなものです。しかしビットコインは全てを記録するシステムであり、それによって虚偽、不正のない世界が構築されます。
2010年、私は金(ゴールド)を例にとって言いました。次のような仕組みを想像してみてください。仮にあなたの金が盗まれ、あなたがそれを皆に伝えると、その金はたちまち輝きを失います。そして後にあなたの手に戻ると、再びその輝きを取り戻すのです。
ビットコインは悪用し、追跡を逃れるものではありません。ビットコインは不変の記録であり、いつでもその記録は遡及可能です。BTCもBSVも、チェーン上に「正直」な記録が残ります。私がホワイトペーパーの中で「正直」という言葉を15回使ったのも、それこそがビットコインだからなのです。
学位があろうとなかろうと、個人が必要なことを学び、的確なトレーニングを受けた事実が記録され、それが資格として認められる世界を想像してください。また、犯罪が消滅することにインセンティブが与えられる世界を想像してみてください。
私は過去に監査人であったことがあり、その後にビットコインを創造しました。横領や、詐欺被害にあった企業の監査にあたり、様々な詐欺行為を目の当たりにしました。他人の努力を盗みながらも、それを堂々とやり抜ける人々の様子を目の当たりにしてきました。
そうしたことが可能であるのも、重複した台帳が存在し、記録の書換えが可能だからです。
アンダーソン会計検査が、エンロンの不正書類を消し去ろうと血眼で走り回りました。また、バーナード・マドッフは何重もの帳簿によって不正を切り抜けようとしました。
こうしたことを根底から変えるときに来ていると私は考えています。それはピアー同士、人々が直接、信用し合うことのできる環境です。互いのコンピューターに不信感を抱くことのなく人々がデータをやり取りする世界です。
ハッカーがハッキングを行い、それらが成功にいたるのもやはり侵入の記録を消し去ることができるからです。ビットコインがもたらす未来は、誰も自らの行いを消し去ることのできない世界です。
もしサーバーをハッキングしたら、それは永遠の記録を残します。その記録は未来永劫監査可能であり、世界の果てまでいつでも追跡可能です。
例え1ドルの盗みであっても、賞金稼ぎはそうした犯罪を追跡し、捕獲することに価値を見い出すでしょう。決して犯罪の痕跡を消し去ることのできない、またブラックメールのない世界です。
2011年、私はアノニマスについて多くのことを書き込みました。彼らは世の中にとって酷い存在だと私は苦言を呈しました。そのことで、私は数年にも及ぶ攻撃をうけ、私のコンピューターはハッキングされ、私のあらゆるものが侵入・侵略の被害に遭いました。
私はそうしたことは、他の誰にも起こってほしくありません。
HBギャリー社がアノニマスを暴くと発したときも、またアノニマスが登場し、彼らはギャリー社を攻撃し、同社の評判をズタズタに引き裂きました。
将来的にそうしたことはもう起こりません。「サイバー自警団」を装い悪行を働いてきた個々のアノニマスはみな追跡されます。
現在もなお、ほとんどの物理的な(リアルの)犯罪は金銭が絡んでいます。例えばブラックメールなどを送り付けるのは金銭を得るためです。
仮に事後的であっても、サイン付きの送金、渡してしまった金銭の記録等によって、誰かがブラックメールを送り付けた事実を証明できれば、世界中どこへでも彼らを追跡することができます。
また、誘拐も金銭的な要求に由来します。トークン化された値を記録簿(レッジャー)に残すことで、未来永劫、犯罪者を追跡することができます。人々は永遠の記録を手にし、自身で犯罪を防ぐことができるのです。
我々は今、手を取り合って犯罪と戦い、不正のない世界を構築できる環境を目にしています。
サイバー自警団は望むものが何でも手に入ると考えています。これらの犯罪者は、我々の子供たちを誘拐し、我々の教育を無駄にし、人々とその家族の生活の質を低下させることが「ビジネスモデル」であると考えているのです。
私が見たいものは、みなが誠実でい続けることのできるアプリの開発です。それは全記録を残しつつも、政府の監視下に入ることなくプライバシーは守られる世界です。
我々は互いにピアーであり、ともにより良い世界を目指して行動できるはずです。我々は正直な社会の推進に貢献できるはずです。
そして個々人は、自身のクリエーションによって報われる仕組みを持つことができます。自らのクリエーションを活用し、直接報いを得るべきなのです。
この世には1セントにも満たない小さな額を得ることで、多くのことがうまくいきます。
町内の隣人ではなく、世界の隣人と、どう相互間でやり取りを開始するかをみなさんに考え始めて欲しいのです。
ごく限られた範囲でしか活動できないなどと心配する必要はありません。我々には全世界があり、互いに仕事をし合うことができます。そうすることで、我々は真にグローバルに交流することができます。
ビットコインがピア・ツー・ピアであるには理由があります。人々が直接通信を行うためです。
本来、それがIPだったはずです。「IP
to IP」は個々人間で直接つながることのできるシステムのはずでした。それは決して開発者が集権的に管理するシステムなどではなかったのです。つながりたい相手とだけ、プライベートにそのやり取りが記録されるはずのものでした。
不正が記録され、不正に関与することに負のインセンティブが働くシステム。警察が賄賂を受け取ればそれらは記録され、政府高官が賄賂を受け取ればそれらもまた記録されます。
私には、すべての悪行が白日の下にさらされる未来が見えます。それがビットコインなのです。
Thank you.
訳:BSVJ
Craig Wright shares how Bitcoin can
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