サステイナブル・マイニング
by クリスティ・リー・ミネハン
コインギーク・トロント
※以下は同プレゼンテーションの前半部分になります。説明に数ヶ所、前後する部分があり順序を変えて翻訳しています。
現在、我々は「正しいマイニング」を推進すべき重要な時期に差しかかっています。
マイニングの歴史は既に10年を数えますが、実はまともなマイニングを提供するチェーンは未だかつて存在しません。
どのチェーンも、マイナーを半ば「二級市民」と扱う傾向にあります。マイニング・メカニズムなど二の次で、利益追求しか頭の中にないのがマイナーだと見られがちです。
しかしBSVは今、マイナーの自信を取り戻そうとしています。それはBSVが提供する最もエクサイティングなものでもあります。
■社会契約
マイニングは立派な「社会契約」と言えます。
マイナーは、マシンへ多額の資金を投下し、電力コストをまかない、ネットワークへセキュリティを提供してます。本来、それは保護され、もっと正しく認識されるべきものです。
根底の部分で我々が理解すべきことは、マイナーはプルーフ・オブ・ワークの屋台骨であるということです。マイナーの自信が、チェーンの自信につながります。
それには、チェーン側はマイナー報酬を確実にする必要があり、十分な送金手数料が得られる環境を整え、適切なブロック・サイズを確保することが重要です。
また、より重要な部分で、持続性と活力あるマイニングが維持可能な外部とのパートナーシップや、エコシステムがなくてはなりません。
■ノード・インフラ
VISAを凌ぐトランザクション・スピードを実現するカギは、実はノードに他なりません。
多くのマイナーはノードに対する投資をそれほど真剣に考えていないのが現状です。そうした考えを改める必要があります。
実際、BSVで興味深いのは、積極的なノード・インフラへの投資を促す仕組みがあることです。
今日の一般的なマイニング・インフラは60Mbpsで稼働しています。ここから1ギガバイト、1テラバイト・ブロックを支えていくには、100Mbps、200Mbpsで稼働する環境が必要です。
それを実現するノード・インフラへの投資は欠かせず、同時にこうしたことへ、もっとマイナーの理解を得ていく必要があります。
■送金手数料
他チェーンのマイナーの多くは、ブロックサイズに対しフラストレーションを抱えています。それは特に、報酬を取り損ねていることに対してです。
実は多くのBTCマイナーは、セグウィットに対する適切な知識を得ておらず、送金手数料を取り損ねているのです。
マイニングは十分な送金量の上に成立し、ブロック報酬だけでは本来十分ではありません。
BTCのトランザクション数はある程度正確に予測可能です。2019年は一ブロック当り約1.5メガバイト分の需要があることが想定できます。
ただ、セグウィットやライトニング・ネットワーク等の理由で、1.25メガバイトの上限が課されています。その差の0.25メガバイト分に相当するデータ量は、日額約1億72百万㌦分の送金に匹敵します。
この日々逃している約1.72億㌦分のトランザクションから本来得られるはずの手数料は、日額約1.4千万㌦と試算でき、BTC、BCHのマイナーはそれを手にし損ねていることになります。
これは同時に、「社会契約」が成立していないことを意味します。マイナーはこうした事実を正確に知らされるべきです。
■選択の時
なぜ、多くのマイナーがこうした状況に陥っているのか。
BTCを取り巻く環境の中、「権力闘争」であったり、またエコシステムへのアクセスが薄く、十分な情報を得ることが容易でないことなどが挙げられます。
多くのマイナーはASICによるマイニングは心得ていますが、セグウィット・ノードを立ち上げるための正確な知識を持ち合わせていないのです。
仮に、マイナーがこの「社会契約」の履行をあきらめ、そっぽを向いた場合、チェーンはどうなるでしょうか。チェーンは衰退し、開発者は離れ、負のスパイラルに陥ります。
マイナーは選択してなくてはならい時に来ています。
特にBTCのマイナーは今、ASICを降りてセグウィットへ移行し、トランザクション数を稼ぐ覚悟があるかどうか...電力が高価な地域にあるマイナーは尚更です。
チェーン側の責任は、マイナーが報酬を得る機会を確実にすることであり、今現在、マイナーに耳を傾け、マイナーに投資するチェーンはBSVの他に存在しません。
マイニング界で初めて、BSVのマイナーは「正当」な対価、果実を得ようとしています。BSVのマイニングは正しい方向に進んでおり、非常に明るいが未来があります。
私がBSVに期待を寄せているのはまさにこのためで、今この場にいることを大変誇りに感じます。
訳:BSVJ